調湿蓄熱建材の見学その2

建築家31人の会のメンバーでもある、有限会社 光設計 栗原守さんが計画した建物で、日本インシュレーションの調湿断熱材「バウビオ」を使ったモデルルームが、施工中で完成間近ということで、メーカーの瀧澤さんと栗原さん現場見学に同行して前橋の恵那建設まで行ってきました。

この日の午前11:00現場に着き温度と湿度を測ると、外部の温度は平均36℃程度、湿度は45%程度と、東京よりはやや湿度が低いものの、瞬間的には40℃にも達する残暑の厳しい天候でした。

朝から部屋を閉め切って冷房を切っていたといいうモデルルームに入ってみると、ひんやりとして、明らかに室温は低い状況が解ります。温度と湿度を測ってみると、31℃55%と断熱性能が高いのが解ります。吹抜けの上やロフトに登って計測してみたところ、温度はほぼ変わりません。これは、家の中の上下の温度差が無いということで、高い断熱性を示しています。
外断熱材として「バウビオ」を使用した上に、内部に羊毛と、内側に調湿を兼ねて、下地用ボードとして「バウビオ」使うという3重の断熱効果は、かなり大きいことが解りました。

しかし、湿度の方は、外気よりも高い数値です。1階では55%で、2階の吹抜廊下で61%、ロフトの上で63%と上に行くに従って高くなっています。水蒸気状になった湿度が上に溜まっているのが解りました。調湿効果が出ていないのかということを疑いましたが、これについては現在施工中であり、クロスの糊やコンクリートなどの湿気が抜け切れていないため、まだ判断できる状態ではないでしょう。同行したメーカーのT氏によると、不思議なことに、この建材を施工した直後よりも、1年ぐらい経ってからの方が快適になったという話をよく聞くということでした。この製品を使った部屋とそうでない部屋があり、それを比べてた感じは、たしかに「バウビオ」を使った部屋の方が新築直後の糊や木材の匂いがしません。これは、匂いの吸収をしているだろうと想像できます。湿気が建物の外部への放出が開始されるようになるまでには、ある程度時間がかかるのかもしれません。一年ぐらい経ったらまた是非見せていただいて計測してみたいと思います。

RIMG0158_外部温度湿度 RIMG0163_内部_1階温度湿度

RIMG0163_内部_吹き抜け上部 温度湿度 RIMG0163_内部_2階  温度湿度

RIMG0157_外観 RIMG0162_内観

 

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