<デザインコンセプト>
人は自然を克服することによって進化してきたが、
人も自然の一部であることは太古の昔より不変である。
建築とは、人が生活するための人工の構築物であるが、
人と自然の関係を意識させるメッセージが、そこには必要であると考える。
人工的空間である部屋の中に、「引力」と「時間」という宇宙の法則が投影されることによって、人は自然を意識する。

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<満月の夜に時間と共に移り変わる夜空を、室内に再現>
満月と新月に見立てた二つの玉を回転させることによって、
次第に色と照度を変えながら、星降る常夜灯へと変化していく
現代の有明行灯を提案します。
着色した水と油が入った球を回転させる事によって、
比重の違う液体同士が、上下に入れ替わっていきます。
この時、壁や天井に星を降らせるような影を投影し、やがて
時間の経過と共に、仄かな赤い光と輝く星空の常夜灯に落ち着きます。